ムカデの次はヘビで7月がはじまった

深夜2時に7月が始まった。

落雷と激しい雨音におびえるのは「ゆきちゃん」時計を見たら2時。用足しさせて落ち着かせるかと外に出るとき傘を探した。昨夜、軒下にフロントを入れた愛車のサイドミラーに傘をかけていた。それが風で転がっていた。


そばの厚東川が増水していることはどぶ臭いにおいと濁流の音でわかった。


傘を拾い上げてさしたらドサッと傘から肩に落ちた長いモノ。ムカデの次はヘビだった。つかんで放り投げた。7月はヘビで始まった。


5時、少し明るくなり外に出たら厚東川が川土手を越水して道が綾羅木海岸のようになっていた。少し低い車庫の水位がどんどんあがっている。軽四ダンプと小型ユンボを移動させた。


土曜日は萩市から長門市、美祢市のお届けがある。待っている旅館もあるが農園は陸の孤島。7時に少し水位が落ちたので橋を渡ることができるか徒歩で確認。橋の橋脚に激しくあたる流木の音が地響きをたてていた。渡れると判断して農園を出た。


県道に出て右折で萩方面。その先でパトカーが赤色灯でスピーカーの大音量「この先道路冠水で通行止!」ならばと迂回。

右の山から滝のように路面に流れる悪路を走っていると対向車がきた。左端に寄りたくないけれど寄ったとき車が止まった。

山から大量のまさ土が路面にたい積して、そのなかにタイヤ4本とも埋もれた。前後のバンバーまで土のなか。


なんとか脱出する方法を考えた。大量の水が山から流れているのでタイヤの後ろを素手で掘ったら掘れる。掘った土は流れるからそこに石を積めることを始めた。4本のタイヤに道をつけた。


そこに対向車の男性が通り過ぎて雨のなかおりてきた「押しましょう!」革靴でカッターシャツ。前から押してくれたが動かない。トラックがきた、たくましい男ふたりがおりて「前進してみよう」と男たち3人がずぶ濡れになって押してくれた。


アスファルトの路面に脱出できた。あとからお礼したいのでと名刺か連絡先を聞いたか手をあげて走り去った。


このお礼は、路上で困った人に遭遇したとき必ずお手伝いすることでお返ししたい。


通行止と迂回路を繰り返し土曜日の目的を無事に果たして農園に戻った。寝不足と疲労困憊。   

 

家内も自宅からたどり着いて昼ごはん。そのあと転がったら3時間ほど寝ていた。