母、8年の命日

母(サダ子)が96歳の長寿をまっとうして8年目の命日。お祀りをお願いしている金光教太秦教会に母の霊前にお供えを宅配させてもらった。秋の霊祭には家内が参拝する。


深夜、病院から棺を斎場にうつし家族は帰らせた。棺のそばに布団を敷いて母との別れをして朝をむかえた。


火曜日のテレビ番組で福岡の魚市場で女性セリ人(20代)が誕生した内容を紹介した。高く売りたい漁師と安く買いたい仲買人。指が値段を決める、たくさんの仲買人の指を見ながら競る(セル)新米の彼女はトロ箱に雑多に入った「いろモノ」と呼ばれるセリで腕をみがいていた。

先輩セリ人が「きょうは、箱モノ(高級魚)をボクが半分やる。あとの半分をやってみろ」とうながした。


その場面は、彼女が5千円の指を見て仲買人の名前を大声で言うて落札した。そのとき「バカたれ!」と大声が飛んだ。それより5百円アップの指をあげていた仲買人だった。セリ人のミス。


セリ人の腕は自慢の声で、瞬時に決めるかセリ上げて落とすかその眼力と思った。

 

その火曜日の夕方、唐戸魚市場のセリコから社長にまでのぼりつめた松村御大から電話を受けた。そのことより競り人として仲買人と渡り合う度胸の話を聞かせてもらった。


今朝、下関市内の魚屋さんに配達したときセリのことを聞いた。大将は小串の魚市場に仲買人として20代のとき通っていた。セリ人と何度もセリ場でやりなおせ!と大喧嘩をやった武勇伝を聞いた。


今朝の唐戸魚市場。6時半に着いて魚を見て歩く。その私の視線を魚屋さんは見ている。

例えばアジが買いたくてアジの山を見たら「アジは刺身でも何でもできるよ!」と声がかかる。イワシの箱を見たら「千葉の特特大、刺身でええですよ」と声がかかる。


今朝はイワシを買った。


セリ人時代の松村御大は、仲買が目をつけている箱、セリ落としたい箱を見極める力ををワシはみがいていると話された。目は口ほどにモノを言う世界を知った。