待望の雨になった

長府の覚苑寺(かくおんじ)の乃木大将を撮ることができた。長府は毎週水曜日、お寺のすぐちかくに配達があり実はきょうで3回、拝観料200円×三回を払って念願かなった。


拝観料は私の記憶では今年からはじまった。けれども見事な紅葉は庭師の手入れがある。トイレも使うから当然だと思う。小雨のなかを訪れる車を笑顔で駐車整理をされる人に「ありがとうございます見事でした」とお礼の声かけをした。


乃木希典(乃木大将)は司馬遼太郎が短編「殉死」で愚将として書いた。西南の役で聯隊旗を薩摩に奪われたことが愚将として一番の評価だったように読んだ。

その「愚将」に憤慨した古川薫先生は「斜陽に立つ」で乃木希典と児玉源太郎を長州人としての視点から世に出された。

明治天皇崩御のあとをおって自刃された。学習院初代院長として学問の神として乃木神社が創建された。


私がおそらく一歳のころ、半袖の母が満面の笑みで私を抱いている写真。それはこま犬が背景にあった。その写真を母に見せて「ここはどこかね」「誰が撮ったのかね」と聞いても「忘れた」と。

晩年、意識がもうろうのとき「どこかね」と写真を見せたら「乃木神社」と嬉しそうにつぶやいた。


乃木大将は母の笑顔につながる私のキーワード。


昨夜から久しぶりの雨になった。

農園の井戸は水位が下がり続けていたので屋根の雨音が心地よく眠れた。