午前と午後もギャラリーを訪れてよい日曜日だった

草刈りで早く寝ていた。

部屋が真昼のようになるほどの稲光りとバシバシと近い距離で地面を揺らすぐらいの落雷で目が覚めたのは深夜1時前だった。豪雨も激しかった。


枕元にハッピーはおらず、電気を点けたら部屋の隅でヨダレをこぼして震えていた。ゆきちゃんは小刻みに震えていた。


停電対策をやっておく。


バスタブに半分水を貯めた。井戸水が停電で止まってもトイレなどに使える。ガソリンエンジン発電機に燃料があるか確認。動きまわり眠気は失せた。


録りためたテレビ番組をこのさい見ることにした。

停電がなかったので朝まで4作品を見た。


「クラッシクTV 安藤美姫とボレロ」

単調な旋律のなかにとけこんだ音楽の魔術が飽きさせないことが少し理解できた。


「久米島の戦争 なぜ住民は殺されたか」

8月18日(終戦の3日あと)日本軍兵士たちに多くの住民が殺された。昨年刊行された「久米島史誌」の住民証言をもとに構成され悲劇がわかった。


「戦渦のなかの僧侶たち 浄土真宗本願寺派と戦争」


門徒を激励して戦地に見送った住職。大切な梵鐘を供出し戦争に加担した住職。

その本願寺派が門徒に対して「あれは間違っていた」と。これからは絶対に戦争に加担しないと宣言した記録。


「歴史探偵」元寇・モンゴル帝国の秘密

鎌倉時代の蒙古襲来は「神風」が撃退したというあやふやな説を直した。

騎馬民族の蒙古軍は約1500頭の馬を船に乗せた。その船の構造は沈没船から揺れやすい船体とわかっている。その船のなかで馬は耐えられなかった。博多湾に上陸した蒙古の兵隊に馬はなかった。

誌上最大の作戦ノルマンディーは4方向から上陸をはじめドイツ軍の守備を混乱させた。蒙古は博多湾の一ヶ所に全勢力を投入した。


5時前にすべて見終わった。

ハッピーが部屋のなかを歩きまわったので床に掃除機をあてることから始まった。


バスタブの水でトイレ掃除。焼却ゴミに火をつけた。犬の朝ごはんと散歩を済ませて私の朝食。


菊川画廊と写創蔵に作品集鑑賞。重枝さんと徳重さんが一緒。


菊川さんから「今回、特にいい作品です。作家の紹介番組ビデオも用意しています」とラブコールをいただいていた。


大正洞パーキングのフォトギャラリー「写創蔵」さんはFacebookで「21日が最終ですよ!」と展覧会の鑑賞を呼び掛けておられた。


午前も午後、私にとってとてもよい勉強になった。両方ともギャラリーにはいって「わかったような顔」で出たら時間の無駄だった。


私は「作品がわかりません」と失礼かもわからないが口にした。


絵画と写真の両方を味わう力を少しもらった。嬉しかった。