特別に暑かった水曜日だった

ずっと作業場から私の部屋(2階)に上がる階段の下が「ゆきちゃん」の定位置だった。忙しい日、正志は遅くに配達から戻り作業場で深夜までかかって仕事を済ませる。


今回は食物アレルギーという診断だったが、寝るべき時間にしっかり睡眠をとらせようと思案の結果、階段の上の踊り場。部屋に入るドアの前に敷物を敷いて寝かせることにした。

昨夜それをやってみた。決まった生活パターンが変わると人でも落ち着かない。

ゴソゴソ寝ないのでドアを開けて部屋の中が見えるようにした。初めて見る世界に目を大きくした。私の枕元に「ハッピー」が横になっている。見えて安心して朝までぐっすり寝てくれた。


土曜日の午後から塗りはじめた薬は驚くほど効き目がある。まだ完治とは言えないが痒みがないのでそこを足でかかない、舐めない、噛まない。傷口に毛が生えはじめた。おそらくステロイド系の強い成分ではなかろうか。


「うだるような暑さ」それを感じた水曜日。


響灘も暑さでボンヤリ霞んでいた。