見えないけれど感じるものがあった

母のお骨は、私が布団を敷いて枕元の横に安置している。日をみて納骨する。昨夜は冷たいビールをグラスで供えてから私の晩酌をはじめた。


今朝4時、犬と外に出て驚いた。その納骨する場所の上をホタルが一匹ゆらゆら舞っていた。6月とはいえホタルは少ない、まして明け方に見たのははじめてだった。家内に「ホタルがおる」と声をかけた。家内が来るまでにイチョウの葉のなかに姿を隠した。


母が喜んでいることを伝えたのかもわからない。


美祢市の山あい。10個を届けていつもはUターンしている。その道はUターンせずに少し大回りすると同じ道につながる。

今朝は何年ぶりにUターンせず直進した。その少し先の道路に男性がうつ伏せで倒れていた。道路の真ん中に私の車を止めて駆け寄った。

小さなタイヤが4つある手押し車が少し先にある「大丈夫か!」と背中を叩いたら少し動いた。顔から道路に落ちたのだろう顔が汚れていたがメガネは大丈夫だった。


道路の真ん中に座らせて様子を見た。異常があれば消防に電話と思った。ズボンのベルトがハズレておりズボンが脱げかけて紙おむつが出ていた。ズボンの裾を踏んで転んだと思った。立たせてくれと言うので手押し車を持たせて抱き上げ立たせた。ガッシリした体格のじいちゃんだった。ベルトを締めて行き先を聞いたらすぐ先だった。よたよた歩く姿を見送った。


なぜUターンしなかったのだろうか。