レストラン キャプテンご夫妻との物語

きのう鍵山記念館の催し。鉄板料理のキャプテンご夫妻がコースの定番料理ガーリックライスと農園たまご卵黄34個を使った特製プリンを差し入れてくださった。


前の仕事をしていたころ、夜の街のスタートはキャプテンか居酒屋の穂波。クレヨンのママの餌食で同伴出勤はキャプテン。家族で通ったのもキャプテン。


赤ちゃんを背負って、あやしながらお店を手伝う奥さまの時代も通った。お店の経営はたいへんな時期だったと思う。

当時、トンカツ浜勝の元岡社長がお盆の時期にチェーン店の激励にまわられて宇部の浜勝。お掃除仲間の私に「今夜、いいお店で夕食しませんか」と電話で誘われた。

私と元岡さん二人の貸し切りでコース料理を楽しんだ。奥さまは子供を背負って笑顔でもてなしてくださった。


ワインとコース終わりのガーリックライスで満足していたら「このお店で一番高価なワイン、赤をボトルでください」と元岡さんが笑顔で奥さまに注文された。支払いは私がと思っていたので持ち合わせオーバー。支払いは明日にお願いしたらよいと腹を括って呑んだ。

ボトルが空になり会計。元岡さんが「僕が払います」とレジの奥さまに「このお店はとても素敵でした。奥さまの働く姿が素敵でした」と笑顔で言いながら支払いをすまされた。奥さまは泣き崩れた。

子供を背中に働くレストラン。けれども預ける身内も近くにはない。


奥さまは子供を背負って働く姿を素敵なお店と励ましてくれた元岡さんに「よし、頑張ろう」とキャプテンご夫妻はこの夜元気な心になった。


お店をあとにしてクレヨンで元岡さんと水割りとカラオケ。

九州のチェーン店が食中毒事件をおこしてお店の信頼が大きく損なわれたとき。そのチェーン店営業停止がとけた日、お店の浜勝玄関に一番客として立っていたのは鍵山先生だった。その列はすべてお掃除仲間だった。

それを涙で語った元岡さん。クレヨンママは以後、宇部掃除に学ぶ会に来るようになり、ナザレ園慰問にも仲間になった。


当時のガーリックライスの味を、あの頃を思い出して懐かしく食べた。

キャプテンの味は鉄板の厚み。造船所で使う特注の分厚い鉄板を魚や肉、野菜などの料理に使っている。食材はオーナー厳選。

コロナの逆風もなんのその「あの頃に比べたらお弁当が売れて」と。


どん底から自力で今を生きている人やお店はしたたかに強い❗