ホコリまみれの焼酎をありがたく頂戴

きのう木曜日。小月のお届けからはじまり唐戸、彦島、新下・菊川・吉田から美祢市と250㎞ほど11時間で走り終えた。10年前は、農園に戻って2時間ぐらい暗くなるまで草刈りをしていた。あの体力はない。


8時間、しっかり寝たら昨日の疲れはまったくなかった。週末からお天気がくずれる予報なので気になっている隣接耕作放棄地の草刈りをやった。

ハンマーナイフというゴムキャタピラーで力強く前進する草刈りマシンで3時間やった。爽やかな風はあったがけっこう汗をかいた。


他人の相当に広い耕作放棄地を春から晩秋まで、毎月一回ペースでやっている。やらなければ農園のまわりは荒れ地になり農園は見えなくなる。

地主をさがしたがわからない。草刈りをしているから農園が好き勝手に使えない農地法がある。


「よくやったね」とひとりもほめてくれない草刈りをやっている。

私がこの広い面積に楽しく取り組んでいる理由は、私の身体を少しでも維持する運動と思っている。


汗をシャワーで流しさっぱりして散髪。なんとお客が多かったのでパス。日曜日の開店に行こう。

家内が昨夜から詰め込んだ太秦行きの宅配をヤマトに持ち込み。


愛犬投薬を買いに阿知須の獣医さん。フィラリアとマダニ×3頭(村上棟梁の愛犬も)ポケットマネーなので半年分は買えない。一ヶ月分を買い求めた。


ホームセンターでいろいろ買い出し。レジでポイントカードを置いたら「コードの面を出してください」ときつく言われた。店員さんは極力お客との接触がない方法をやっている。けれども言葉はやさしいほうがええのに。


頑固者を山口の方言で「げってん」とよぶ。

その個性的な酒屋のひとつ井上酒店が3年前に店をしめた。はやく奥さまを病気で亡くされ、お母さんと酒屋を続けてきたがお母さんも亡くされた。


松原酒店と井上酒店は、酒蔵に足を運び納得できたら取引をはじめる。量販店のように利益の出る商品ではなく、酒を愛する客と一緒に喜ぶ酒屋。品揃えも個性的だった。

井上酒店主催「酒の会」に一度だけ参加した。大酒飲みが集まり払った会費よりはるかに多い酒が次々に披露されコップで試飲。覚えているのは「銀河鉄道」という冷凍何年の日本酒。

それに九州各地の芋・麦に米焼酎が次々に開封。禁煙していた私に「一本ぐらい吸え」と隣の親父が火をつけてくれて意識もうろう。トイレに立った階段を下まで転がり落ちたらしい。家内が叩いて引きずって農園まで帰ったらしい。

少し二日酔いの朝。身体のアザで昨夜のことがわかった。

 

その井上さんから金種別にわける機械がある。もう使わないから見に来ないかとメール。

午後、久しぶりに井上さんシャッターの閉まったお店に行った。その機械は煙草や飲み物自動販売機の売上チェックで活躍した。私も一日の配達でたくさん小銭があるのでたすかる。


酒屋は閉めたが少しばかり焼酎があった。田主丸「紅乙酒造」の本格焼酎「桜明日香」を買った。買いながら「井上さん、ずいぶん前に酒倉庫の奥に売れ残りの焼酎、球磨焼酎の文蔵があった。2本あるから一本飲まんかと頂戴した40年放置された米焼酎。あれは、私の人生で最高の味だった」とお礼を言ったら「もう一本出てきた。ただし25度、前の文蔵は40度だったから最高だったね」と「持って帰り」とホコリまみれの焼酎を頂戴した。