きのうをふりかえった

きのう海沿いを歩いたことはとてもよかった。

その理由のひとつは、海岸の風景を楽しむ目的が果たせなかった昨年の秋。それに再びチャレンジする気持ちになったこと。


トレッキングシューズがボロボロになっていた。履きはじめて3年ぐらい。山口駅から、東萩駅から、長門市駅から、下関駅からと本腰を入れて歩くときの相棒だった。

数日前、日曜日のウォーキングを決めて靴箱から出したら、磨耗した靴底がピンチになっていた。

土曜日、配達を済ませて山口市内で買い求めた。雨がふれば靴底に穴があるから。けれども相棒だから履いてやりたかった。

きのう早朝、リュックをさがしたけれど見つからない。自宅の家内に聞いたがわからない。

愛用の買い物袋に新品の靴と水などを入れて傘を手にして歩いた。格好はどうでもよい。靴は最後のおつとめをりっぱに果たしてくれた。


歩いたなかで生涯忘れることはない「音」を聴いた。

カーブミラーの向こうからゴウゴウと迫力満点の音が聴こえ出した。

ミラーを曲がったら入り江がひらけた。海はベタ凪でも打ち寄せた波が海岸の小石を動かす。その音が入江の全体でゴウゴウと鳴っていた。波と小石の演奏を私ひとりが味わう醍醐味はよかった(数年前、閉館せまった三十三間堂拝観も千体の仏像と私ひとり。あの時間を思い出した)


ゆきちゃんをむかえた。そのとき自分の寿命を考えた。その年齢になった私は、自分が納得できる毎日を大切に生きていきたい。きのう一日は満点だった。満点の毎日を目標に働き続けたい。