神様棚を念入り掃除

木曜日の疲れを感じても早起きする理由は、夜露がおりている時間に焼却しなければならないものがある。


鶏は自分で決めた巣箱に産卵する。産み落とした卵は傾斜をつけた金網を転がって採卵室。その産卵中に糞をするので衛生的に採卵するための金網があり、糞はその下の受けに落ちる。そこに新聞紙を敷いている。全鶏舎の新聞紙は一度に全部の交換はできないが、糞で汚れた新聞紙を毎日交換している。

それを焼却するためには夜露を味方につけてバンバン燃やす。相当な高さまで火のついた新聞紙が舞い上がる。


その夜露がおりるにはさまざまな気象条件がある。風がふいた夜は夜露はおりない。毎朝4時ごろ外に出て雑草に手のひらをあてて湿り気を確認する。火事を出さない工夫のひとつ。


今朝の湿り気はじゅうぶんだった。大きなカゴにふた山の汚れた新聞紙をユンボで掘った焼却穴に入れて着火。しばらくすると火柱がたった。夜明6時ごろには焼き終わり鎮火している。


明日は母4年の命日。神様棚(村上棟梁匠のわざ)に母もまつっているので今朝は神様棚の掃除からはじめた。私は未熟児でうまれ保育器でしばらく育てられ、母乳がでないので山羊の乳で育てられたらしい。私を育てることで懸命に働いたシングルマザー。働くために私が預けられていた「こうせいかん」を藤田画材店のおばあさんが「更正館」と漢字を教えてくれた。


成り行きのまま、孫の(私の長女 金光教太秦教会でご用)教会ご霊殿にまつられ、金閣寺と仁和寺のあいだ、絹かけの道ちかく、今村さん手作りの陶器のなかででやすんでいる。

親孝行はできなかった。親不孝は数々やった。一番悲しんだことは会社をやめて農園をはじめると告げたとき。

創業して銀行借入するとき、連帯保証人に公務員だった母は退職金までを印鑑で私に託した。応援してくれた。


今夜は母が遺した大学ノート。俳句帳をひらこうと思っている。


朝、3時間草刈りをした。たった3時間、暑くもないのに大汗をかいて疲れた。近くの温泉で汗をながして着替えて鍵山記念館。藤野先生にゆっくりお話をうかがうことができた。


『品性の欠如』


『管子』の言葉に「衣食足りて、礼節を知る」とあります。

 まことに残念なことに、いまの日本は「衣食足りて、礼節を知らず」という状況です。平気で食べ物をムダにする人が多くなっています。似合わないのに高級な服で着飾っています。

 品性の欠如が原因です。衣食の豊富さに見合う品性の向上を急がねば、国が滅びます。


(PHP研究所:鍵山秀三郎「一日一話」より引用)