たいせつな勉強をした

貨物船が大橋に接触して島のライフライン(水道など)が長期間途絶えたことで全国に知られた大島。

その大島で耕さない、雑草と共生する、スコップひとつで営む農業を夫婦で営まれているみやた農園訪問ツアー。藤野先生と私の車で総勢8名。


宮田さんは、鹿児島大学で農業を学びセネガルに青年協力隊として赴き農業指導をされた。奥さまも協力隊でセネガルだったと記憶している。

私が就農した20年前、彼は農業近くの山あいでお米、野菜、養鶏を営んでいた。たまに「うまい酒が手にはいった」と夜に農園を訪れてくれ酒盛りをした。酔うとアフリカの歌や踊りを延々とやった。


農園も大きな被害を被った台風災害のとき、彼の生活基盤は崩れた。子供が生まれて間もないときだったので農業はあきらめた。農業高校で教鞭をとる生活になったが、夫婦で目指す農業をやりたくて大島に移住し、昔は農地だった荒廃した場所を借り受けて重機を使わずに開墾。


その農業に一途な夫妻の姿と現場に行くツアーを催した。藤野先生がすべてだんどりくださった。


NHKのテレビ番組で「人体」についてのシリーズがあった。目から鱗の連続。例えば臓器は細胞もふくめて互いに情報を共有していること。考えることは脳ミソとはちがう臓器であること。腎臓がどれだけ重要な働きをしているか。


宮田夫妻の話も目から鱗。地中の微生物が意思を伝達しながら自然界を支えている。その物語を体験を交えて現場で話してくださった。開墾のとき重機を使わない理由は、微生物に負担をかけたくない。そのこともわかった。


地球と一緒に人間も生きていく基本を大島で教えていたただいた。写真は宮田夫妻。


『立場の弱い人』


 仕事上、軽視されがちな立場の弱い人に対して、傲慢な態度を取る社員がいたら、私はこっぴどく叱ります。


 私もこれまで散々、他人から屈辱的な目に遭わされてきました。それだけに、仕入先、郵便配達人、出前の配達人等、会社に出入りされる人に接すると、昔の自分とダブって目に映ります。


 社員がもし、傲慢な態度で接するようなことがあったら、私は許しません。


(PHP研究所:鍵山秀三郎「一日一話」より引用)