農園はイノシシの盛り場かも

20年まえ、この地に就農したころイノシシの被害に悩んだことはなかった。もちろん夜中に動いている姿を見ることはあった。

10年ぐらい前から実害が出始めた。農園内の地面をまるで耕運機が耕したぐらいに掘り返しミミズを捕食しはじめた。朝、その無惨に掘り返された場所をながめては大きなため息がでる。その凸凹を平らにしなければ草刈りができない。おまけに地中の石まで転がっている。

小型ユンボで整地したら、その夜に掘り返されているという状況の繰り返し。


下関市で使い終えた漁網をリサイクルする場所を教えてもらい、数千メートルの漁網をいただくことができた。それを農園敷地3千坪以上に張り巡らしイノシシバリアにした。それでも夜な夜な農園内に入りゲリラ活動がとまらない。


農園近くで一人暮らしのおじいさんが数年前まで「くくりワナ(ワイヤーで獣の足を捕らえる)」で年間30頭ぐらい捕っておられたが高齢で稲作をやめられたので猟もやめた。おそらくそれで頭数が増えたのであろう。

昨年11月に地元の猟友会にお願いして「箱ワナ」ひとつを置いてもらった。多くの地域から駆除要請があるので、ワナを置いてイノシシが入らなければ撤去してほかに回される。


ところが、写真はきのう箱ワナに入ったもの。設置してから合計17頭目。犬を放してする積極的な猟に比べ「泣くまでまとうホトトギス」の箱ワナに犬猟と同じぐらい捕れるので しんあい農園はイノシシ猟スポットらしい。


猟師さんは捕れたイノシシ肉をお礼に少しわけてくれるそうですが、農園ではうけとっていません。私にはできない駆除をしてもらうだけでもありがたく思っています。


少し前、北九州でくぼ地に迷いこんだイノシシ数頭を処分せずに山にかえしたことが美談になった。山暮らし私には理解し難いニュースだった。


🔶ブログ「先月の写真」を更新しました。


『なぜ不幸なのか』


「一切の不幸せは、貧しさや不足から生ずるのではない。あり余るところから生ずるのだ」

 ロシアの文豪、トルストイの名著『戦争と平和』の一節です。

 現在の日本は、不景気でも何でもありません。三十~四十年前に比べればずいぶん豊かになりました。にもかかわらず不幸なのは、あり余る豊かさに感謝の念が足りないからです。


(PHP研究所:鍵山秀三郎「一日一話」より引用)