鍵山語録に昔を思い出した

藤野先生がFacebookに投稿された鍵山語録。


国語の文法も知らない私が市町村議会会議録の仕事を始めたのは28歳のとき。その仕事の困難さを思い知らされたのは下松市議会。契約をかわし定例議会の録音を文字におこして校正を提出した。

議会事務局には、ペンひとつで速記士として生きてこられた筋金入りの中野という人がおられた。初回の校正のとき電話で呼びつけられた。1日の議会が例えば5時間あれば、5人がテープを文字におこした。その5人の個性が文字になっている。他の市町村でそれが問題にならなかったのは「見る目がない」の一言。


例えば、発言の「キョウ」の発言は「きょう」か「今日」なのか。そんなことを考えたこともなかった。「コンニチ」の発言は「今日」で「キョウ」の発言は「きょう」が正解のようなことを朱筆で山盛り添削された。

さらに、片仮名表記と平仮名表記に漢字表記が動植物で使い分けされていた。


あなたは、こんな初歩的なことも知らずに会議録の会社社長をしているのか!と怒鳴られた。なにをどう勉強してよいのかと途方にくれて戻った。会社の看板をおろしたほうが楽になると思ったが、食べていくにはこえなければならない難関。

翌日、恥をしのんで下松市議会に行って朱筆の意味を教えてもらった。数日通って日曜日。会社で(当時は自宅)朱筆の勉強をひとりやっていたら中野さんが突然こられた。

「古いものだけど、これに準拠して会議録を調整しなさい」と、国会速記士が基本にしている「標準用事例」という分厚い辞書を頂戴した。発行は日本速記協会だった。翌日、最新版を注文した。

下松市議会で私の仕事に対するあまさを徹底的に指摘された。逃げるならば契約を取り下げてもらうか、会議録の仕事をやめるか。

そのとき、この壁を越えなければならないと前向きな気持ちがおきた。


録画した映画「男と女」を今夜は楽しもうと思っている。名作といわれる作品はうなづけるものがあると「ひまわり」を観てわかった。


宮崎県下の市町村議会に営業に通っていたころ、都城市のホテルで日曜日をむかえた。ゆっくり朝寝してフロントにビデオ(エロ)を借りにいったら若い女の子。ローマの休日・愛と青春の旅立ち の2本を不本意で借りて日曜日を過ごした。


『ムダをなくす』


 掃除をしていると、ものごとにムダがあることに気づきます。

 とくに会社は、実にムダの多いところです。私は掃除を通して気づいたムダなことを、一つひとつ排除するように努力してきました。

 そうしましたら、それだけで会社に収益性が大幅に改善されました。

 掃除には、計算では解決できない不思議な力が秘められております。


(PHP研究所:鍵山秀三郎「一日一話」より引用