人も犬も母はたくましい

昨夜9時ごろ、枕元の愛犬がフニャフニャと寝言をはじめた。寝顔を撮った。

防府北基地近くの藪のなかで7頭の子犬を育てている最中に捕獲された。薄汚れて痩せ細り(7キロ・現在は16キログラム)おびえて震えるこの犬が、フィラリア感染もあり処分されると知って連れて帰った。


愛玩犬でもない雑種の枕元を許しているのは、よほど過酷ななかで骨身をさいて子供を育て上げた褒美。歳はわからないが農園に来てこの秋で10年になる。


「日直を買うた」と毎週日曜日の日直勤務を母は全部買っていた。買うとは、本来はその人が日直勤務して貰える手当てを「買う」母だった。その母につれられて日直勤務に私も行った。母は洗濯や料理などを職場でやり、日直の仕事は革でくるまれた大きな時計をもって、大学校内のチェックポイントの木の箱にある鍵を差し込んで巡回した証を時計の記録用紙に刻印する。午前と午後の2回、それが私の仕事だった。

夕方、宿直の人に五右衛門風呂を沸かして日直は終わる。その前に母と私が一番風呂。


食うや食わずでも藪のなかで授乳していた逞しい愛犬と、あの頃の逞しい母が重なることがある。


月曜日「仕事の流儀」は(言葉の海で心を編む  辞書編纂者 飯間浩明)面白かったそのひとつ。

「整正 美化」と太文字がスレートに書かれた工場が通勤中の電車から目についた。彼は、その会社におもむき四文字の意味を調べた。起業当初に工場を美しく整え、働く動きかたまでも無駄がないようにという社是。

この言葉がひろく社会で認知されるかどうかはわからないが、そのときは三省堂国語辞書には語源として載る。

ネットで簡単に意味を知ることはできるが、その言葉をうみだした人の命を伝えることが紙の辞書の使命と話された。


水曜日の配達を終えて血圧通院。女医さんお休みで120の70。煙草くさい医者が「ええじゃない」それは、当たり前だのクラッカー(^_^)/ 男で血圧あがるわけがない。

小郡で散髪をすませて湯田温泉「温泉の森」に立ち寄り湯。


『合理的な論理』


 不利なことは切り捨てる。一般的企業のもっともらしい合理的な論理です。

 しかし、そういう考え方では会社はよくなりません。できるだけ不利なことを引き受ける。こういう考え方で経営に臨みますと、本当の知恵と才覚が生まれるようになります。

 不利なことを切り捨てるだけだったら、冷酷な気持ちだけで十分。悔いを残すだけです。

(PHP研究所:鍵山秀三郎「一日一話」より引用)