浜崎の感想 その一

浜崎で拝見した「引札」のなかで私の一番お気に入り。京都の海産問屋 島津恒三郎と書いてあるので屋号ではなかろうか。電話番号があるので時代背景は読み取れる人には読み取れる。

扱う商品と屋号に連絡先を相手に伝える広告ではあるけれど洒落ている。広告の山のなかで生活して、広告は捨てるものという現代。捨てられない広告を丁寧に作った時代があった。


私は「感想」といわれるものが整うまでに時間がかかる。それを求められると、求めた人をソンタクして心にもないことを言うこともあった。

きのうの浜崎散策の感想をまとめながら月曜日を走った。


糸賀社長が解散後したあと、港の駐車場で我々を待っていたことが私には印象深い。

社長は参加の予定だったが6日に緊急入院。落胆した声で「欠席するかもわからん」と電話があった。

数ヵ月前に「掃除の会に出たいが、少しの傷が致命的な病気(病名ふせます)だから、応援するにはどうしたらええかのー」と相談を受けた。

美容室で使い古したタオルは掃除に使えます。それと飲み物を差し入れてくださいと申し上げた。

「わかった、用意するから持っていってくれんか」と言われた「萩の散策に松村御大と松岡さんが来られるから、社長が渡してください」と頼みを断った。


主治医に外出の許可を得てタオルと飲み物を積んだ車を運転して港に着いた「港で待っちょる」と電話があった。浜崎を歩きながらこみあげてくるものがあった。

目的を果たして社長は病院。午後に電話をしたら熱があり点滴していると言われた。私が預かって行けばよかったと後悔しながら励ました。