あの時刻に黙祷

7年前の午後2時46分。

金曜日の最後、防府市の小野ペットクリニックの配達を終えてカーラジオを聞きながら防府市内を農園に向かっていた。ラジオ番組が中断して東北太平洋で巨大地震がおきたと叫ぶような一報が届いた。次に地震の規模などとともに津波が沿岸部に到達するので、太平洋一帯の人は避難するように繰り返し叫んでいた。

都内も相当揺れたのでアナウンサーも冷静さを失われたのではないかとあとから思った。

聞き覚えのある多くの地名と津波到達予測時間が刻々と伝えられた。とにかく大規模な災害が発生していることはラジオからでも十分想像できた。


農園に戻りすぐにテレビをつけて言葉をなくした。津波が街を流れ、広い畑のビニールハウスを押し流し、漁船や車や家屋が濁流にのみ込まれるパニック映画のシーンのような様相が映し出されていた。

自然の営みには抗えないこと。けれども、そこから立ち上がる強い人の営みも教えてくれた震災。発災時刻に黙祷を捧げた。


昨夜は松村夫妻・藤中さん・安岡下関市議・桂子ちゃん農園に集いワイワイ歓談した。日頃は節酒気味にしているが、昨夜はノーブレーキで日本酒をたくさん飲んだ。8時ごろ皆さんをお見送りして家内と桂子ちゃんと私で飲みなおし。私はすぐに寝てしまったが、家内と桂子ちゃんは2時ごろまで喋っていたらしい。

桂子ちゃんは、以前わたしの会社の社員さん。スペシャルオリンピックスや掃除の会、数楽の会や数々の場面でのお付き合い。私の初詣は彼女が熟年巫女になる秋穂の正八幡宮。家内の干支とふたまわりちがう同じ干支。


愛犬、朝の散歩は桂子ちゃん。私は朝食を済ませて防府トヨタで愛車のオイル交換。帰り道、春の周防灘を眼下に露天風呂を楽しもうと秋穂荘に立ち寄ったら「閉館」だった。海老料理などで訪れる人が多いので改装ではないかと思う。


朝、山口市内の給油所に働く青年が「きょうは7年目の日ですね」と声をかけてくれた。心がつながつているようで嬉しかった。