ふたりの 桃源郷

午前中の仕事を休ませてもらい家内と映画を観に行った。きのうから1週間のアンコール上映の「ふたりの桃源郷」


南方から復員した夫と、食べるための開墾を岩国市の山奥ではじめた夫婦。やがて子ども3人に恵まれたが、教育や生活費に迫られ、高度経済成長の後押しもあり大阪で個人タクシーをはじめた。

20数年働き、子育てをを終えた夫婦は「あの山」での老後を選択した。開拓した場所は荒れていたが60歳をこえた夫婦は元の住みかに戻した。電気や水道は無いから木を倒して風呂をわかし米を焚く、2台の発電機で灯りをとる。スクラップのパス車内に布団がひとつ、それで寝る。

お二人とも90歳を越えるまで互いに散髪をしたり、いたわりあいながらの生活を山口放送がカメラをまわした。


観客は多かった。すべてシルバー チケットと思う。わたしは「老い」と「幸せ」を深く考えた。それと親孝行が足りなかったこと、母があれほど「帰りたい」と口にしたことを、今思えば私の都合で叶えてやれなかったことが悔やまれた。


昼ごはんは食べて帰る予定の家内に「あるものでよいから帰ろう」と促して農園に戻った。人混みのなかに身をおくことが苦手になった。


午後から農園隣接地の草刈りでしっかり汗をかいた。