ETC やかましい

菊川内日(うつい)は、木曜日の午後に集落を走る。昭和17年まで銅を採掘していた跡がある。採掘の黄金期には内日に飲み屋が数軒あったらしい。


納車されて1週間。1500キロ走った。今度のETCはいちいちしゃべる。毎日数多くの配達のときエンジンを切る。そしてスタートする度に「ETCカードが装着されていません」と機械音が出る。ボリューム調整が効かないので対策をお願いした。


17日、神戸の浜山小学校避難所でお世話になった方に電話をかけた。毎年欠かせない近況報告。牧さんにも電話。

約4ヶ月、小学校に滞在してお手伝いをした。あのときは、避難所運営のマニュアルのようなものはなく、千名以上の方々と生きていくことが精一杯だったように思う。

それでも、4月末の復興祭までに全員のみのふりかたが決まり、避難所を閉鎖して学校に戻った。


自宅を失い、着る物も支援物資に頼る中でへこたれた地域の仲間を「なんでやねん!」と励ましたのは、肩書きはない普通のおばちゃん達だった。わたしは、その現場で人間力をしっかり学んだ。それを小さくても実践したいと心がけている。